VJCCハノイ第2代日本語教育専門家が帰るにあたって 1
お読みになる前に
これが書かれたのは2006年7月で、ここに書かれている日本語教育専門家は日本へご帰国されたようです。その他、いくつかの点で現在の状況と異なる点はありますが、そのまま載せます。
http://www4.diary.ne.jp/user/430477/
ハノイの日本語教育
からの転載です。
VJCCハノイ第2代日本語教育専門家が帰るにあたって-1-
そろそろVJCCハノイに派遣された第2代日本語教育専門家がハノイを離れるらしい。
3年間に専門家に支払われた諸経費(給料+経費+α)は優に1億円を超えるだろう。専門家としての給料に加えて、海外手当て付きであり、専門家が海外で得た給料には税金がかからないであろうため、無駄使いをしていなければ、相当な金額が手元に残るはずである。5000万円〜6000万円、一説にはそれ以上と言われている。まさしく「3年間JICAの専門家をすれば(日本で)家が建つ」と言われるわけである。
率直に言うなら、日本語教師の業界の中でそのような特別優遇的な高額給料をうらやんだり、やっかんだりする声は少なくない。日頃からグチりたくなるような職場環境の中、安い給料で半ばボランティア的に働いている日本語教師(少なくとも、ベトナム、ハノイではそのような日本語教師が多数を占める)からそういう声が上がるのは、理解できないではない。
しかしながら、専門家の能力や実績が日本語教育の専門家としてふさわしいものであれば、高額報酬は働きに見合ったものだと考えることもできるだろう(あまりにも業界が違い過ぎるので比較の対象として適当かどうかわからないが、日・米・欧の金融業界などでは、上に挙げた専門家くらいのサラリーを得ている人はめずらしくもないようだ)。報酬に見合う以上の能力を持ち、どのくらい実績を上げられるかである、と言うこともできる。その場合、問題になるのはふさわしい能力や実績の基準であり、それぞれの人が考えている基準の相違を反映させて一般的な基準を定めるのは非常に難しい、ということではないだろうか。
さて、件のVJCCハノイ第2代日本語教育専門家であるが、現在までのところ知られているかぎり、VJCCハノイでご本人がやってきたことや今後の展望などについて、公式の場で発表されたことはないようである。
件の日本語教育専門家の能力や実績に疑問をいだかせる証拠をいくつか挙げて、コメントを加える。