ベトナム ハノイで評判悪い日系企業ワースト5

 正月明け早々こういうことはあまり書きたくはないのですが、ハノイで日本語を勉強している学生さん、卒業生に聞いた評判悪い日系企業ワースト5を公表します。

 日本語教師はけっして反・日系企業ではありませんし、実際いろいろなことでお世話になっていることも多いので、公表したくはなかったのですが。

キヤノン

 ハノイ在住日本人によく知られているだけでも大規模なストライキが2度ありましたが、なぜか日本のテレビや新聞では報道されませんでした(きっとニュースになるのを抑えたのでしょうね)。ストライキが起こるまではベトナム人サービス残業を強要していたことは有名でした(さすがに今は残業代は払っているらしいです)。

 それでなくても、ハノイ大学(ハノイ外国語大学)や貿易大学の日本語学部(日本語学科?)の学生さんは「キヤノンというと低賃金」というイメージをだいたい持っています(実際、正しいです)。また、ハノイ工科大学他からインターンを受け入れているようですが、「ベトナム人をあからさまに見下すような態度をとっている」などと評判は最悪。

 キヤノンの関連会社(わかりやすく言うと、下請け)がいくつか進出してきていますが、むしろそちらのほうがお給料や職場環境がよいことが多いです。ハノイ日本語教師をされている方は覚えておくと、学生さんに相談されたときに役立つかもしれませんよ。

HOYA

 1年に1/3前後のスタッフ、ワーカーが辞める超高離職率(毎年1000人以上辞めています)で最近非常に有名になっています。エンジニアさえも、1年契約が中心、ちょっとでも成績が上がらない、ちょっとでも人事の気に入らない人はバシバシ切られます。
 人事の担当者は日本人、ベトナム人問わず、すごーく根暗な性格。日本語を話せないスタッフやエンジニア、ワーカーは陰湿なイジメに耐えられなくなって、契約更新前に辞める人多数。
 日本人ローカルスタッフがいるようで、何をしているのかわかりませんが、ひょっとしたら首切り役?
 ベトナムでは南のほうに新たに拠点を設けてハノイとはまた別のものを生産する予定らしいです。
 現在、学生さんが働くといったら思いとどまらせたい会社No.1です。

住友ベークライト

 離職率HOYA(前述)と1、2を争う会社です。ベトナム人スタッフ、ワーカーを使い捨てのぞうきんのように非人間的に扱うという噂が飛び交っていました。数年前は今のHOYAのような激しい感じだったのですが、評判悪かった大本の人たちが離任し、ややマシにはなったようです。

パナソニック

 すごくけちくさい会社。ベトナム人の待遇は悪いわりに給料も低いです。
 元社長秘書から聞いた衝撃のエピソードは忘れられません(すみません、さすがに公開できません)。
 日本語教育関係者としても絶対に避けるべき会社の一つです。とにかく値切りが大好き。コストカット命、教育の品質は超軽視。ここの会社の日本語研修は本当に値段だけしか見ていないような気がします。

TOTO

 日本では評判が良い会社なのに、なぜかベトナム ハノイではワースト3内外にかならず名前が挙がる会社です。
 会社設立初期の頃は優秀な人材を多数抱えていたにもかかわらず、非常に横柄な態度のベトナム人をマネージャーにおいてしまった等の原因により、日本語を話せる有能なスタッフにほとんど全部辞められてしまったという会社です。

 現在もいらだちを隠せず拳を机にたたきつけて怒りをぶちまげるというような態度に出る日本人駐在員がいるようで、それに関して冷静なベトナム人スタッフは「きちんとわかるように指示を出していないにもかかわらず怒りをそのような形で表現するのは幼稚極まりない」とコメントしていました。いったい、どちらが上司?

 その他、工場の設計ミスなのでしょうが、当初、第一工場の熱のせいで仕事が進められないほどオフィスが暑くなるという問題があったということです。

最後に

 日本を代表するような超有名な会社の名前ばかりが挙がりましたが、偶然ではありません。超有名な大企業ほどせこく立ち回っていると言っても過言ではないでしょう。

 日本語を勉強するベトナム人の学生さん、卒業生のみなさんから、あまりにも悪い評判を聞いていると悲しくなりますし、大企業が上に挙げたような現状を改めない限り、学生さんにそうした大企業に行ってほしくないと思います。